シュラフ(寝袋)のカビ臭さの取り方

アウトドアシーズンも今が真っ盛り!

先日ご紹介させていただきました『焚き火の匂いの付いたシュラフ(寝袋)の洗い方』がご好評でしたので次にお問合せの多い、『カビの匂い』『獣臭の取り方』をご紹介いたします。

前回の『焚き火の匂いの付いたシュラフ(寝袋)の洗い方』はこちらから

シュラフ(寝袋)のカビの臭いの原因とは?

シュラフのカビ臭の原因はまさに原因としては『カビ』です。

黒カビだと最悪

程度にもよりますが状態があまり酷くない場合でしたら適切な方法を使えばカビの臭いをとることができます。

ただしシュラフの中身のフェザー(水鳥の羽)を痛める可能性がありつつも、強力にカビを分解しなければならないため、洗うにも注意が必要です。

使う洗濯洗剤はこちらです!

白さを取り戻す酸素系漂白剤

白シャツなどの黄ばみ・襟の油汚れを綺麗に復元する、人体にも安全な国産の酸素系漂白剤です。 黄ばみや黒ずみなど白の洋服をまた白く復元する酸素系漂白剤です。水と結合することにより、酸素と水素、二酸化炭素に分解され肌にも安全なので小さいお子様がいる家庭でもお使い頂けます。 消臭・殺菌効果も高く、衣類を白く漂白する効果の他に哺乳瓶の洗浄、洗濯槽の洗浄、各種焦げ付きなどのお掃除、血液汚れの漬け込み洗浄、ワインや果物のシミなどの「シミ」などにも使えます。 また温度調整することによって柄物や色物の衣類の黄ばみ取りにもお使い頂けます。

カビの臭いの取り方

①浴槽にお湯を張る。量はシュラフが浸かる量でOK。

②お使いの洗濯洗剤+白さを取り戻す酸素系漂白剤をシュラフ1枚につきスプーン1杯(40g)入れる。しっかり混ぜて満遍なく溶かしきる。

③そのままシュラフ(寝袋)をしっかり漬け込み、30分間だけ洗います。

④30分漬け込みが終わったら栓を抜き全て排水する。水分を吸って重たく裂けやすいので、絞りながら収納袋に入れる要領で小さくしそのまま洗濯機へ。

⑤設定で可能なら、洗い水量、濯ぎ水量、全てをマックスまであげる。脱水は1分にて設定。

⑥できれば手動設定が最適ですが、慣れない方は、洗濯機で「しっかり洗いコース」などのお水を沢山使って流すコースを選ぶ。

⑦脱水後は、軽くほぐしてあげながら「コット」などの上に乗せて陰干し乾燥。しっかり乾燥させたいので、可能なら2日〜3日陰干し。

⑥完全に乾いたら、コインランドリーの乾燥機で100円〜200円分(15分〜20分)乾かす。心配な方はジッパー部分など金属部分などにアルミホイルを巻くと傷なども防げます。

カビの臭いは落とすのも厄介なので予防しよう!

カビの匂いの発生はキャンプ場で使用したままの状態で持って帰り、一切開かずにそのままにしているとカビが生えてしまい『カビ臭』が発生してしまいます。

カビの原因となる湿気はキャンプで宿泊したことがある方なら皆様わかると思うのですが、キャンプ場での朝は結露がものすごく発生することにより湿気を帯びてしまいます。湿気や結露は外の外気温とテント内の室温に差が生じたときに、テント内の水分が冷やされて幕内の表面が濡れてしまうのでなかなか防ぎようがありません。

403クリーニング様より引用

テント幕内に結露してしまうのは勿論ですが、キャンプ場の下は土や芝生だったりすることが多いので水分も多くどうしても湿度が高くなってしまいがちです。

このままチェックアウト時間も早かったりして、シュラフが乾く前に早々に小さな袋に収納してしまうと湿度が抜けきれずに湿った状態で持って帰ってしまい、そこからご自宅で開けることもせずにいるとカビが気付かない間に発生していまい、「カビ臭」へと繋がってしまいます・・。


キャンプ場で出来る保管のための準備

まずはキャンプ場でできることといたしましては、なるべく湿気を抜いてあげることです。

天気が良い日だと濡れているほどではないので1時間も日に当てれば十分です◎

もし天気が悪かったり、収納時間にそこまで時間が取れなくても大丈夫です。


ご自宅でできる湿気を抜く方法

写真のようにしっかり自宅で干す場所がなくても、平置きで広げておけば十分です◎

丸めて小さくしたままで保管せずきちんと乾かしてから収納するだけでもカビは十分に防ぐことができます。

一番安心なのはコインランドリーで乾燥させること

前回のブログでもご紹介させていただきましたが、一番安心かつシュラフの暖かさもキープできるコインランドリーはお金も手間も大してかからないのでとてもおすすめの方法です。

干す場所がなくても時間がなくてもできますのでぜひお気軽にトライしてみてくださいね♪

獣臭がする・・・そんなシュラフはコスパが良い?

最近よくお話いただくのが買ってさほど時間は経っていないのにシュラフから『獣臭』がする・・・とのご相談があります。価格が安い中華製の寝袋シュラフなんかではロットによって獣臭があるらしいです。

とは言え、このダウン量でこの価格は破格です・・・!

コスパで言うと申し分ないし、有名ブランドでこのダウン量で購入しようとすると6万以上は降らないです・・・。

でも今回の洗い方を知っていただければ仮に匂いのキツイロットの分の当たってしまったとしても、そんな嫌な匂いを綺麗にとることができます。

なぜ獣臭がするのか?

『獣臭ってどんな匂い?』

分からない方に例えるなら、しばらくお風呂に入っていないワンちゃんにシャワーでお湯を掛けて、顔をうずめた感じを想像して頂けると良いかもしれません。

中華製シュラフに多いこの獣臭がしてしまうことがあるのはなぜか?

それは中に含まれるフェザー(水鳥の羽)の下処理の洗浄によることが大きいです。

また価格の違いとしては、フェザーを使用したシュラフと、ダウンを使用したフェザーがあります。ダウンというのは水鳥の中でも胸の部分を使用した軽くフワフワした部分の羽毛です。一羽から5〜10gくらいしか取れないので貴重で金額も高くなります。

軽く膨らみもしっかり出る高級なダウンはダウンの配合率がとても高く、軽さと暖かさとコンパクトで持ち運びもしやすい性能となっています。

価格をリーズナブルなシュラフを販売したいメーカーさんはこう考えます。

価格を抑えるためにまず材料は②フェザーを使用いたします。

次に水鳥の羽(フェザー)をシュラフに詰めていくのですが、採れたてホヤホヤの水鳥の羽(フェザー)。
をどこまで洗って綺麗にするかと。しっかり洗えば洗うほど綺麗にはなるのですが、保温のために重要な膨らみ(空気の層)をしっかり出すためには洗いすぎると表面の油分が取れてしまったり、バサつくと量をたくさん入れてもシュラフが膨らみません。


【綺麗にしっかりフェザーを洗う】
▪️獣臭は取れる
▪️油分が減るので保温性は落ちる
▪️油分の重量分落ちるので、たくさんフェザーを使う。
▪️結果製品の価格も上がる

【それなりまでしかフェザーを洗わない】
▪️抜群の保温性
▪️フェザーの重量分もあるため、たっぷり詰め込める
▪️お値段もそれなりをキープ
▪️ちょっと臭うけど、それもアウトドアだから


的な感じです。

つまり「獣臭」の匂いの原因もこのフェザーが持つ『油分』にあります。

獣臭=油分ですが匂いを取りつつ、しなやかさを補う

普通に洗ってしまうと獣臭は取ることができますが、中のフェザーを痛めてしまうと後々ちゃんと膨らみにくくなってしまったりすることがあります。

獣臭対策は基本的に洗ってあげることが1番です。

コインランドリーの乾燥機や外に干して、しっかり乾燥させればある程度「油分」は揮発することもありますが、定期的に洗ってあげることが大事です。

デリケート衣類を守る洗濯洗剤

通常ドライマークで水洗いできないウール・シルク用洗濯洗剤です。ウェットマークまで洗濯機で洗うこともできます。 ウールやカシミヤ、アンゴラにモヘアなど動物から取れる繊維は暖かくて優しい繊維ですが、私たちの髪の毛と同様繊維のまわりはキューティクルで覆われています。 デリケート衣類を守る洗濯洗剤は、洗う前に先に洗剤に含まれた椿オイルでトリートメントを行なったのちに、優しく洗いあげることで今までのおしゃれ着洗剤にはない、衣類がしっとりと柔らかく洗い上がります。

獣臭がするシュラフの洗い方

①なるべく大きな洗濯ネットに、シュラフを詰め込む。持ってない方はそのままでもOK。

②設定で可能なら、洗い水量、濯ぎ水量、全てをマックスまであげる。脱水は1分にて設定。

③できれば手動設定が最適ですが、慣れない方は洗濯機で「しっかり洗いコース」などのお水を沢山使って流すコースを選ぶ。匂いをしっかり取りたい場合はお湯を使うとより効果的です。

「デリケート衣類を守る洗濯洗剤」を適量入れしっかり混ぜて準備。

⑤脱水後は、軽くほぐしてあげながら「コット」などの上に乗せて陰干し自然乾燥。しっかり完全に乾燥させたいので可能なら2日〜3日陰干し。

⑥完全に乾いたら、コインランドリーの乾燥機で100円〜200円分(10分〜20分)乾かす。心配な方はジッパー部分など金属部分などにアルミホイルを巻くと傷なども防げます。


「デリケート衣類を守る洗濯洗剤」はフェザーやダウンを保護しながらトリートメント成分椿オイルの効果で、獣臭を取り去りながら必要な油分を補給しトリートメントしながら洗う洗濯洗剤です。

植物性の椿オイルは、ダウンやシュラフに残ったとしても臭いや黄ばみの元になりませんのでご安心頂けると幸いです。

洗濯自体の注意すべきポイントは

①沢山のお水を使って濯ぐこと

②油分が動きやすいぬるま湯で洗ってあげる

③脱水を短くすることでフェザー同士の絡み合いを防ぐ

濡れているときが最も羽同士が絡みやすいので完全に自然乾燥で乾かしてから、最後に仕上げでのコインランドリーも凄く大事な工程です。

最後のコインランドリー乾燥工程により、上下運動と温風でふっくらと膨らみ保温性としっかり乾かすことで嫌な匂いを仕上げでしっかりと飛ばします。もちろん膨らみもしっかり出るので暖かさも安心です♪

ぜひ楽しいキャンプのお役に立てると嬉しいです◎

ランドリーショップ MATINA(マティーナ)

福岡県久留米市本町3-9
営業時間/毎週水曜〜金曜 11:00〜16:00
    /毎週土曜日 11:00〜18:00  

※日曜日・祝日は不定期営業

TEL 080-5209-1929
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ABOUTこの記事をかいた人

45年続くクリーニング卸売業の3代目。お客様であるプロのクリーニング屋さんに繊維や仕上げ方などを教わりながら、現在では洗浄技術などをプロのクリーニング店に提案するように。 より多くの方に身近な洗濯や洗剤、せっけんのことを知って暮らしを楽しんで欲しいとの想いから福岡に2017年からスタートした洗剤専門BUBBLEMAN STOREは、2022年に移転を機にブランドのフラッグシップショップ「Laundry shop MATINA(マティーナ)をオープン。 「洗い方」を伝えるランドリーブランド「MATINA(マティーナ)」はアパレルショップ、雑貨屋さんなどを中心に全国65店舗展開中。 アパレルショップの素材や洋服に合わせたメンテナンスの監修や、企業様に合わせたオリジナル洗濯洗剤の開発も行なっている。 販売店様では洗濯教室などの体験型のワークショップだったり直営店では毎週金曜日に手作り無添加石鹸教室なども行っています。