汚れ落ちのかけ算

洗濯用ブラシ(上靴)

ナチュラルクリーニングをされている方や、肌に優しい洗濯をされている方、石鹸で洗濯をされている中で『汚れが落ちない』理由で石油系界面活性剤の入ったスーパーで売ってる市販の洗剤に戻された経験のある方はいらっしゃいますか??

襟などの汚れ

『汚れが落ちる』というメカニズムは意外と単純な方程式で、これを知っておくだけで「めちゃくちゃ汚れた服」にも、「傷めたくない私の大事な服」にも応用できます。

セーターやニットなどのデリケート品

しかも、この法則はなんと
市販の洗濯洗剤を使ってある方も、
石鹸洗濯の方も、
重曹で洗うナチュラリストも、
海外在住の硬水域の方も、
古今東西皆んな同じです。

汚れが落ちる】メカニズムは
「洗剤(石鹸)」x「温度」x「機械力」x「時間」の組み合わせです。

自分の求めてる洗い方(結果)に対して、どれでどんな風に洗うか決めるだけ。
カンタンです◎
1つずつ解説していきますね。

かけ算の素数となる4項目

【洗剤(石鹸)】

言わずもがなですが、洗剤や石鹸は水と油を混ぜるチカラ(界面活性効果)で、汚れ(油)を周りのお水に溶かして、汚れを取っていきます。
どんな汚れなのか?によってどんな洗剤(石鹸)が向いているかが変わります。

【温度】

これも非常に単純で熱くなればなるほど洗浄効果は上がります。逆に冷たくなると汚れ落ちはマイルドに。
普通に気にせず毎日のお洗濯で洗うだけでも「季節」による常温の温度が違うので、夏場の方がよく汚れが取れて、冬場の方が取れにくいということになります。逆に傷ませたくない(必要以上に洗う必要がない)ものはお水で洗う方が吉。

【機械力】

さぁ、耳慣れない言葉が出てきました!
簡単にいうと、
濡れた状態でペチンペチン叩きつけられたり、
グルグル回されたり、
洗濯板でモミモミされたり、
ブラシでゴシゴシされたり、
物理的な力(原始的!)で汚れを落とす方法です。あんまりお家ですることは少ないかもしれませんが濡れたタオルなどで行う「吹き上げ」もここですね。場合によってはブラッシングなどもここに入ってきます。全体の機械力というよりも「部分的な洗浄力」を補強するイメージです。

【時間】

そして最後に時間。
上の3つの【洗剤】【温度】【機械力】を組み合わせたやつを「どれくらいの時間行うのか?」という至極簡単なお話です!5分なのか15分なのかというシンプルかけ算!

【応用実例集】想像してみよう!

ランドリーブランドマティーナ

実例で例えていきます。
例えば、

『汗で毎日ギトギトのお父さんワイシャツ』

を洗おうとするならば、

お父さんの白シャツ

【洗剤】
③ 肌に優しい液体石鹸を入れ
【温度】
④ 人肌くらいのお風呂のお湯で
【機械力】
④ 設定は「パワフル」でしっかりと
【時間】
③ たっぷり15分と濯ぎは2回

肌に優しい液体石鹸

『大事な私のカシミヤのセーター』ならば、

セーターやニットなどのデリケート品

【洗剤】
① デリケート衣類を守る洗濯洗剤に
【温度】
① 洗うのは常温のお水でさらっと
【機械力】
② 設定は「デリケート洗い」もしくは「漬け込み洗い」で動かさず
【時間】
② さらっと水に通す2分〜3分

デリケート衣類を守る洗濯洗剤

『洗うのが大変な泥んこスニーカー』ならば、

汚れたスニーカー

【洗剤】
③ 泥汚れを浮かせる肌に優しい液体石鹸で
【温度】
③ お風呂のお湯くらいのお湯にしばらくつけて汚れを浮かせて
【機械力】
⑤ ゴシゴシ、ブラシで擦りつつ
【時間】 
② 擦る時間がほとんどなので、さらっと流す程度の5分くらいでOK!!

洗濯用ブラシ(上靴)

効果的に部分だけ機械力を与える「ブラッシング」も大変有効な手段です。今までの半分の時間と労力で汚れを落とすことができます。


『襟が汚れている皮革付きの洋服』なら

レザーの洋服

【洗剤】
① デリケート衣類を守る洗濯洗剤で色が出ないかチェックして
【温度】
② ぬるま湯くらいの温度に洗剤を溶かしつつ
【機械力】
④ 汚れている襟の部分だけ、吸い込ませたタオルでゴシゴシ(拭き取り)
【時間】
② 擦る時間がほとんどなので、さらっと流す程度の5分くらいでOK!!

レザーの洋服の汚れ

拭きあげるだけでも、かなりの汚れが綺麗に落とすことができます。

必ずしも水につけることが正解ではありませんのでぜひ試してみてください♪

こんな感じで汚れの具合と、どれくらい洗える素材なのかを分析しながら洗うと8割以上のものがご自分で洗うことができます◎

それでは!

Bubbleman STORE(バブルマンストア)

福岡県久留米市大石町32ー102
営業時間/毎週土曜日 10:00〜17:00
    /毎週水曜日 10:00〜16:00  
TEL 080-5209-1929
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ABOUTこの記事をかいた人

45年続くクリーニング卸売業の3代目。お客様であるプロのクリーニング屋さんに繊維や仕上げ方などを教わりながら、現在では洗浄技術などをプロのクリーニング店に提案するように。 より多くの方に身近な洗濯や洗剤、せっけんのことを知って暮らしを楽しんで欲しいとの想いから福岡に2017年からスタートした洗剤専門BUBBLEMAN STOREは、2022年に移転を機にブランドのフラッグシップショップ「Laundry shop MATINA(マティーナ)をオープン。 「洗い方」を伝えるランドリーブランド「MATINA(マティーナ)」はアパレルショップ、雑貨屋さんなどを中心に全国65店舗展開中。 アパレルショップの素材や洋服に合わせたメンテナンスの監修や、企業様に合わせたオリジナル洗濯洗剤の開発も行なっている。 販売店様では洗濯教室などの体験型のワークショップだったり直営店では毎週金曜日に手作り無添加石鹸教室なども行っています。